
相続が発生したとき、気になるのが相続税の額ですよね。
「相続税っていくらかかるの?」
「複雑な計算はよくわからない…」
そんなあなたに役立つのが相続税の早見表です。
このページでは、相続税の早見表とは何か、どんなメリット・デメリットがあるのか、具体的な計算例などをわかりやすく解説します。
この記事を読めば、相続税の概算額がイメージでき、相続手続きの第一歩を踏み出すことができます。
- 相続税の早見表とは?
- 相続税の早見表を使うメリット
- 相続税の早見表の注意点
- 相続税の早見表
- 【具体例】遺産総額5000万円、相続人子供のみの場合の相続税はいくらか?
- 【具体例】遺産総額1億円、相続人母親、子供2人のときの相続税はいくらか?
- まとめ
相続税の早見表とは?
相続税の早見表は、相続が発生した場合に、おおよその相続税額を簡単に把握するためのものです。遺産の総額と相続人の人数から、相続税がどのくらいかかるのか、大まかな目安を知ることができます。
相続税の早見表を使うメリット
複雑な計算をすることなく、簡単に相続税額の目安がわかります。
表にあてはめるだけで相続税が分かるため、相続税の知識がなくても使えます。税理士などの専門家に相談する前に、ある程度の知識を得ることができます。
相続税の早見表の注意点
早見表は、様々な控除や特例を考慮していないため、実際の相続税額とは異なる場合があります。
具体的には、相続人に未成年者の方がいる場合に使える未成年者控除。一定の障害を持っている方がいる場合に適用できる障害者控除。兄弟姉妹などが相続人になったときに、相続税が2割高くなる相続税額の加算など。税金計算に影響を与える特例があります。
相続税の早見表
①配偶者がいる場合(配偶者が財産の半分を取得しているものといて計算しています。)
課税価格 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 |
---|---|---|---|
3,600万円以下 | 0円 | 0円 | 0円 |
4,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 |
5,000万円 | 40万円 | 10万円 | 0円 |
6,000万円 | 90万円 | 60万円 | 30万円 |
7,000万円 | 160万円 | 113万円 | 80万円 |
8,000万円 | 235万円 | 175万円 | 138万円 |
9,000万円 | 310万円 | 240万円 | 200万円 |
1億円 | 385万円 | 315万円 | 263万円 |
1億5,000万円 | 920万円 | 748万円 | 665万円 |
2億円 | 1,670万円 | 1,350万円 | 1,218万円 |
2億5,000万円 | 2,460万円 | 1,985万円 | 1,800万円 |
3億円 | 3,460万円 | 2,860万円 | 2,540万円 |
3億5,000万円 | 4,460万円 | 3,735万円 | 3,290万円 |
4億円 | 5,460万円 | 4,610万円 | 4,155万円 |
5億円 | 7,605万円 | 6,555万円 | 5,962万円 |
②配偶者がいない場合
課税価格 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 |
---|---|---|---|
3,600万円以下 | 0円 | 0円 | 0円 |
4,000万円 | 0円 | 0円 | 0円 |
5,000万円 | 160万円 | 80万円 | 20万円 |
6,000万円 | 310万円 | 180万円 | 120万円 |
7,000万円 | 480万円 | 320万円 | 220万円 |
8,000万円 | 680万円 | 470万円 | 330万円 |
9,000万円 | 920万円 | 620万円 | 480万円 |
1億円 | 1,220万円 | 770万円 | 630万円 |
1億5,000万円 | 2,860万円 | 1,840万円 | 1,440万円 |
2億円 | 4,860万円 | 3,340万円 | 2,460万円 |
2億5,000万円 | 6,930万円 | 4,920万円 | 3,960万円 |
3億円 | 9,180万円 | 6,920万円 | 5,460万円 |
3億5,000万円 | 1億1,500万円 | 8,920万円 | 6,980万円 |
4億円 | 1億4,000万円 | 1億920万円 | 8,980万円 |
5億円 | 1億9,000万円 | 1億5,210万円 | 1億2,980万円 |
【具体例】遺産総額5000万円、相続人子供のみの場合の相続税はいくらか?
上記の表にあてはめると・・・
配偶者がいない場合②に該当し、子供1人のみが相続人のため
一部抜粋
課税価格 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 |
---|---|---|---|
5,000万円 | 160万円 | 80万円 | 20万円 |
相続税は160万円となります。
【具体例】遺産総額1億円、相続人母親、子供2人のときの相続税はいくらか?
上記の表にあてはめると・・・
一部抜粋
課税価格 | 子供1人 | 子供2人 | 子供3人 |
---|---|---|---|
1億円 | 385万円 | 315万円 | 263万円 |
相続税は315万円となります。
こちらの税額は相続人全員の合計金額となっています。
母親は遺産の半分を取得しているものとして計算しているため、相続税は0円※
※配偶者は、配偶者の税額軽減という特例が使え、1億6000万円までは、
税金が0円となります。
子供2人あわせて315万円となり、取得した財産の割合に応じて税額が変わっていくこととなります。
配偶者の税額軽減についてはこちらの記事をご参考ください。
例
遺産総額1億円
相続人 母親、長男、長女
財産の取得する割合 母: 50% 長男:30% 長女:20%
母親 相続税0円 長男 315万円×60%=189万円 長女 315万円×40%=126万円
まとめ
相続税の早見表は、相続税の概算額を把握するための便利なツールですが、あくまで目安です。正確な相続税額を計算するためには、税理士に相談することがおすすめです。