【完全版】終活で「本当にやるべきことリスト11選」|家族が困らないための手順とデジタル終活まで徹底解説

終活とは、自分の人生の終わりに向けて行う準備活動のことであり、人生の最期を自分らしく迎えるための活動です。親が元気なうちに準備を始めることで、死後の整理や財産相続、葬儀やお墓の準備が円滑に行われやすくなります。

特に、家族の負担を軽減し、家族間のトラブルを防げるという大きなメリットがあります。介護や相続対策の多くは、親の判断能力を前提とするため、認知症が進行し判断能力が衰えると、実行できる対策の数が極端に減ってしまう点に注意が必要です。

まずは、親が亡くなってから後悔しないために、生前にやっておくべき11の項目をリスト形式で確認しましょう。

目次

終活でやるべきことリスト11選

終活でやるべきことリスト11選目的
1. エンディングノートの作成自分の想いや情報を整理し、家族へ伝える
2. 財産目録の作成資産(プラス/マイナス)の全貌を把握する
3. 遺言書の作成財産の承継先を自分で決め、相続トラブルを防ぐ
4. 生前整理(持ち物・不用品の整理)遺族の遺品整理の負担を減らし、快適に生活する
5. デジタル終活の実施デジタル資産やアカウント情報を整理し、流出・滞納を防ぐ
6. 葬儀やお墓の準備本人が望む供養の形を確認し、費用負担を減らす
7. 医療・介護の希望確認延命措置や介護の方針を明確にし、家族の判断の迷いを防ぐ
8. 相続税の試算と対策思わぬ納税負担を避け、生前に対策を講じる
9. 生命保険の受取人見直し非課税枠を活用し、意図しない相手への保険金支払いを防ぐ
10. 感謝の気持ちを伝える親子間の後悔を残さず、精神的な充足を得る
11. 動画を撮っておく写真では残せない「声」や「表情」を記録し、記憶を鮮明に残す

終活でやるべきことリスト11選(具体的な手順と理由)

1. エンディングノートの作成

エンディングノートは、もしもの時に備えて自分の想いや重要な情報を書き残しておく「終活ノート」です。これまでの人生の振り返りや、お世話になった方への感謝の想い、自分が亡くなった後に家族へ伝えたいことなどを自由に書き記すことができます。

重要性:

  • 家族の負担軽減: 契約している保険やサービス、銀行口座などをまとめて残しておくことで、家族の手続きの負担を減らせます。
  • 人生の再構築: 自分史を振り返る良い機会となり、今後の人生設計を再構築しやすくなります。

注意点:

  • エンディングノートに法的な拘束力はありません法的効力を持たせたい内容は、後述の遺言書を作成する必要があります。

2. 財産目録の作成(資産・負債の把握)

親が所有する財産を一覧にした「財産目録」を作成しておくと、相続手続きがスムーズになります。

具体的な内容:

  • プラスの財産: 土地、家屋、預貯金、株式、保険、貴金属など。
  • マイナスの財産: ローン、借金など。借金は相続の対象となり、相続人に返済義務が引き継がれるため、詳細を正確に記載することが求められます。
  • 詳細情報: 「どこに」「何が」「どれだけ」あるかを特定できるよう情報を記載しましょう。預金や株式については、預けている銀行名・証券会社名、支店名、預金の種類、口座番号まで詳細に記載しておくことで、財産の特定がよりし易くなります。

重要性:

  • 親と別居している場合、親の取引銀行や財産を把握することが困難になりがちです。
  • 財産目録は、相続税発生の可能性の予測や、相続放棄の判断など、あらゆる場面で役立ちます。

3. 遺言書の作成

遺言書は、死後の財産の残し方について、法的効力を持って意思表示をすることができます。

重要性:

  • 相続トラブルの防止: 相続や遺産分割についての明確な意思表示がない場合、家族間で争いに発展するケースが少なくありません。遺言書を作成し財産の帰属先を明確にしておけば、争いを避けられる可能性が高くなります。
  • 意思の優先: 遺言書は民法で定められた相続割合よりも優先されます。
  • 相続人以外への財産移転: 慈善団体などに自分の遺産を寄付する「遺贈寄付」や、孫、甥姪など相続人以外の方へ財産を残したい場合に有効です。

注意点:

  • 遺言書には法律で定められた厳格な要式があり、これを満たさない場合は無効となる可能性があります。専門家(弁護士、司法書士、公証人など)に相談して作成することが推奨されます。
遺言書 見本

法務省:遺言補完制度参照(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

4. 生前整理(持ち物・不用品の整理)

終活の一環として、使わなくなった物を処分したり不要なサービスを解約したりする断捨離を行うことが推奨されます。

重要性:

  • 遺族の負担軽減: 持ち物が少なくなれば、遺品整理を行う家族の手間を大幅に減らせます,。
  • 心の整理: 不要な物を捨てることで気持ちを整理し、快適に生活しやすくなります。
  • 形見分け: 自分が集めていたコレクションやペット、アクセサリーなどを誰に譲りたいか整理し、事前に受け取りを希望するか確認しておくことも大切です。

5. デジタル終活の実施

デジタル終活とは、スマートフォンやパソコンなどのデータを生きている間に整理しておくことです。

具体的な対策:

  • データの整理: 不要なデータは削除し、重要なデータは家族と共有するクラウドや外部デバイスに保存しておきましょう,。
  • アカウント情報の管理: SNSアカウントや利用している各種サービスの情報をまとめておくことが大切ですが、パスワードをそのまま記載するのは避けるなど工夫が必要です。
  • ヒントを記す: パスワード自体を直接書き残す代わりに、家族がアクセスできるように、パスワードを連想させるヒントを記すなどの工夫が必要です。例えば、「愛犬の名前+誕生日」や「学生時代の部活+母の旧姓」といった形で、家族には理解できるが他人には分かりにくいヒントを記載します。

重要性:

  • デジタル財産はIDやパスワードが分からないと情報にたどり着くことができず、遺族が困ることが少なくありません。また、自動継続のサブスクリプション契約は、停止手続きを取らない限り、本人の死亡後も支払いが継続する場合があります。

6. 葬儀やお墓の準備

自分が元気なうちに、葬儀やお墓に関する希望を明確にしておくことで、家族の負担を大幅に軽減できます

重要性:

  • 意思の反映: 自分の納得がいく葬儀を死後に行えるよう、葬儀の生前予約を受け付けているところもあります。
  • 相続税対策: お墓や仏壇は祭祀財産とみなされ相続税法上非課税財産とされています,。生前にお墓(生前墓や寿陵)を購入しておくことで、相続税の課税対象となる財産の総額を減らすことができます。

7. 医療・介護の希望確認

自分がどのような医療や介護を受けたいのか、事前に明確にしておくことが推奨されます。

具体的な内容:

  • 延命措置の希望、臓器提供の意思など、自分の希望をエンディングノートにまとめておきましょう。
  • かかりつけ医の情報、常用している薬、加入している医療保険なども記載します。

重要性:

  • 自分の意志を明確にしておくことで、自分が意識不明の状態や末期状態になったときに、家族が判断に迷うのを防ぐことができます。

8. 相続税の試算と対策

相続税は税率が高く(10%~最高55%)、現金・一括納付が原則です。親が元気なうちに相続税の試算を行い、納税額を把握しておくことが重要です。

基礎控除の確認:

  • 相続税は、故人の財産が基礎控除を超える場合に発生します。
  • 基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数

対策:

  • 生前のうちから相続税額を把握しておくことで、子や孫に贈与をする生命保険の非課税枠を活用するなどの税金対策を講じることが可能になります。
相続 税理士

9. 生命保険の受取人見直し

加入している生命保険がある場合は、受取人に誰が指定されているか確認しましょう,。生命保険金は、指定された受取人の固有財産として扱われるため、遺産分割の対象とはなりません,。

注意点と対策:

  • 離婚後に前妻が受取人のままになっているケースや、受取人が既に死亡しているケースなどでは、相続発生後にトラブルになりやすいです。
  • 受取人の変更は契約者本人が行う必要があり、亡くなった後では変更できません。
  • 生命保険には非課税枠(500万円×法定相続人)が設けられており、税金対策に有効です。

10. 感謝の気持ちを伝えるなどコミュニケーション

基本的なことですが、親が元気なうちに感謝の気持ちを伝えたり、雑談をしたりする機会を設けることも非常に大切です。

重要性:

  • 親子にとって良い思い出になるだけでなく、死んでしまったらもう二度とその声を聞くことも、想いを伝えることもできません。 「あの時、ありがとうと言えていれば」「もっと話しておけばよかった」という後悔は、生涯心に影を落とすことがあります。「親との対話の時間」こそ、どうやっても取り戻せない、人生にとって最も大切なものです。

11. 動画を撮っておく(思い出を「動く形」で残す)

最後に、ぜひ実践していただきたいのが「動画」の撮影です。写真をたくさん残している方は多いですが、日常の何気ない会話や食事の風景を動画で記録している方は、意外と多くありません。

重要性

  • 写真では伝わらない情報の保存: いざ相続が発生し、親御さんが亡くなってしまった時、遺された家族が一番恋しくなるのは、静止画ではなく「動いている姿」です。「こんな笑い方をする人だったな」「こんな話し方、声だったな」という、写真だけでは表しきれない情報や空気感が、動画には詰め込まれています。
  • 時間を巻き戻すツール: 動画を見返すことで、当時の記憶や考え方、その人と一緒に共有していた時間を、まるでその場に巻き戻すかのように鮮明に思い出すことができます。特別なイベントでなくても構いません。何気ない日常の動画こそが、将来、遺された家族にとって何よりも代えがたい「心の財産」となります。

まとめ

終活をしっかり行おうとすると、時間も手間もかかります。しかし、いつか必ずやってくる別れに向けて、親が元気なうちにできることから準備をしておくことが鍵となります。

終活は「死の準備」と捉えるのではなく、「これからの人生をより良くするための活動」と考え、無理をせず、楽しんで行うことが大切です。まずは、エンディングノートの作成や資産の見直しなど、今すぐ手をつけやすい項目から少しずつ取り組んでみてはいかがでしょうか。


相続・終活のご相談は「税理士法人とおやま」へ

終活や相続対策は、法律や税務が絡むため、自分たちだけで進めるのが難しい場面も多々あります。特に相続税の試算や効果的な節税対策は、専門的な知識が不可欠です。

新宿区に拠点を置く税理士法人とおやまは、相続税申告および生前の相続対策に特化した専門家集団です。

  • 相続専門の豊富な実績 年間多数の相続案件を扱い、複雑な土地評価や節税対策に精通しています。お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なプランをご提案します。
  • 生前対策から申告までトータルサポート 親御さんが元気なうちの「生前贈与」や「遺言書作成」のサポートから、発生後のスピーディーな申告まで一貫して対応可能です。
  • 「心」に寄り添う対応 単なる事務手続きだけでなく、残されたご家族の想いや、円満な相続を第一に考えたサポートを心がけています。

「何から手をつければいいかわからない」「うちの場合は相続税がかかるの?」といった初期のご相談も歓迎です。親御さんが元気な今だからこそ、プロの力を借りて安心の準備を始めませんか。

目次